1.学会趣旨
 画期的新薬が、新しい薬効、あるいは副作用軽減など医療の進歩改善、さらに不治といわれた疾病への治療方法の開発に果たしてきた役割の大きさは測り知れません。しかし、よい医薬品に多くの患者がアクセスできる社会であり続けるには、患者負担の軽減や医療財政の安定も図られなければなりません。そこで、治療上の評価が確立し、特許も切れた医薬品をより安く、より良く提供することがジェネリック医薬品の役割です。西欧先進国ではジェネリック医薬品は数量シェア4−5割を占めるのに対し、日本では1割程度に過ぎません。つまり、日本では、ジェネリック医薬品が果たすべき役割を果たしていないのです。
画期的な先発医薬品が次々と医療の場に送り出されることによって、ジェネリック医薬品も生を授かるのです。先発医薬品の更なる伸展を応援しつつ、これまで日本の医療の狭間で生き 延びてきたジェネリック医薬品の健全な育成を計る必要があります。
ジェネリック医薬品の普及が阻まれている大きな原因がジェネリック医薬品に「医療者が馴染みがない」ことや「患者が不安に思う」という認知度の低さです。また、医薬品はモノと情報がそろって初めて価値を発揮する特殊な商品であり、「情報提供力が弱い」ことはジェネリック医薬品の普及に立ちはだかる大きな課題です。
また、ジェネリック医薬品の品質再評価がオレンジブック等を通じて現在もなされていますが、ジェネリック医薬品の市販後のランダム化比較試験(RCT)研究をも視野にいれた再評価研究についても検討していきたいと考えています。そのほかブランド品と後発医薬品の使い分けや、疾患別、用途別適応などについて研究を進めていきたいと考えます。本研究会では、こうした課題やテーマについて臨床的、社会経済的、倫理的などあらゆる立場から包括的な研究を目指したいと考えます。
以上のような趣旨のもとに、ここに日本ジェネリック医薬品学会の発足を提案したいと考えます。 |